上図は、前回 最後の状態で、解がありませんでした。
これは、全ての制約を絶対守る、として矛盾が生じたからです。絶対守る制約をハード制約と言います。今まで見てきた制約は、全てハード制約です。

それに対して、絶対守るのではなく、なるべく守る制約をソフト制約と言います。制約は、2種類あり、ハード制約かのソフト制約のどちらかです。ハード制約でなければ、 ソフト制約、ソフト制約でなければハード制約を指していることになります。

ソフト制約化

前回のエラー箇所をソフト制約化して動きを見ていきましょう。
入り回数の右端、ソフトレベルの数字を1にセットします。(1-7まで選択可能です)この数字が記されているとき、ソフト制約となります。ソフトレベルの欄が空欄のときは、ハード制約となります。 すると、求解 のところに、行制約:1というラインが出現します。これをチェックして求解します。



すると、次の画面の通りとなりました。赤枠の部分がエラーのサマリーになります。重み1のエラーが10個出ていることを示しています。 「重み」というのは、優先度のことです。重みが相対的に軽いと優先度が低いということであり、重みが重いと相対的に優先度が大きいということです。 重みは、求解ボタンの直下のテーブルで指定します。今、重みが1ですが、他に重みの種類はないので、絶対値的にはあまり意味がありません。他と比べるものがないからです。

不等式制約の偏差

解をご覧頂きたいのですが、黄色マーキング部がエラー箇所になります。全部で6か所になります。先ほどエラーが10個出ていると書きました。しかし、箇所としては、6か所です。 エラー偏差1を1個のエラーと数えます。すると、上から、(4-3)+(4-1)+(4-2)+(4-2)+(4-3)+(4-3)=10個のエラーとなります。

不等式制約の偏差の修正

今、入り回数が4回狙いで、1回しかやらない人が1人います。(今回は、の例では、こうなっただけで、PCが違えば、出方は、違います。) これは、不公平なので、何とかしたいです。そこで、偏差を小さくすることを行います。

許容エラーというのが、不等式制約の許容偏差です。今まで3だった許容エラーを1して、再度求解します。

すると、解の偏差も1以内となり、物理的に可能な最大の公平勤務を実現できました。(偏差0で解がないことは、前回行いました。)

スケジュールナースでは、不等式制約の偏差設定をリミッタと呼んでいます。リミッタ設定の動画です。